大雪で停電したときの、暖房と家の備え。置賜で冬を迎える前に確認しておきたいこと

こんにちは!廣谷建設の広報担当です。まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
もう9月ですね。そして9月1日は防災の日ということで、今回は冬の停電の話をします。置賜で暮らしていれば、大雪で電気が止まったときにいちばん困るのが暖房だということは、あらためて申し上げるまでもないと思います。ですので、この記事では「では、何を用意しておけばいいのか」のほうを具体的にお話ししていきます。
まだ暑い今のうちにお読みいただきたいのは、この備えの多くが、雪が降ってからでは間に合わないからです。気象庁の平年値では、山形の初雪は11月16日。あと2か月半ほどです。
雪の季節の停電は、復旧に時間がかかります
まず前提として、冬の停電は夏の停電とは性質が違います。
山形県も、大雪に関する情報の中で県民にこう呼びかけています。
倒木等による停電にも備えてくださるようお願いいたします
雪の重みで木が倒れて電線を切る。電線への着雪でそのまま断線する。雪国では起こりうることです。
厄介なのは、復旧作業そのものが雪で遅れる点です。道路に雪が積もっていれば作業車が現場に入れません。夏なら数時間で戻る停電が、冬は半日、一日と延びることがあります。「すぐ復旧するだろう」という前提では備えにならない、ということです。
電気が止まると使えない暖房、使える暖房

ご存じの方も多いと思いますが、念のため整理しておきます。
電気がないと使えないもの
- 石油ファンヒーター(送風ファンに電気を使います)
- エアコン暖房
- 床暖房、蓄熱暖房
- エコキュートなどの給湯設備
- 水道管の凍結防止ヒーター
電気がなくても使えるもの
- 石油ストーブ(自然対流式・反射式。点火は乾電池のものが多い)
- カセットガスストーブ
- 湯たんぽ、寝袋、厚手の毛布
いま各ご家庭でメインに使われているのは、多くがファンヒーターかエアコンではないでしょうか。速く暖まって温度調節も楽なので、当然の選択だと思います。ただ、停電するとどちらも止まります。
ですので備えとしては、電気が要らない暖房を1台、家の中で使える状態にしておく。これがいちばん確実です。押し入れにしまってある石油ストーブがあるなら、雪が降る前に一度出して点くかどうか確認してください。灯油と乾電池もセットで。
なお、電気の要らない暖房を使うときは、必ず換気をしながらお使いください。
暖を取るときに、やってはいけないこと
寒さをしのごうとして起きる事故があります。一酸化炭素中毒です。
内閣府(防災担当)は、家庭用の自家発電機についてこう注意を呼びかけています。
屋内では絶対に使用しないで下さい。また、屋外でも換気の悪い場所(物置・倉庫、車内、テント内など)では、絶対に使用しないで下さい
同じことが、炭・練炭・七輪・カセットコンロにも当てはまります。暖を取る目的で室内に持ち込まないでください。
もうひとつ、雪国でとくに気をつけたいのが車での暖の取り方です。
置賜に住んでいる皆様であればきっとご存知のないようですが…
エンジンをかけて車内で待つときは、マフラーの周りの雪を必ずどけてください。
排気口が雪でふさがれると、排気ガスが車内に逆流します。停電で家が寒いから車で暖を取る、という行動は十分にあり得るので、ここは覚えておいていただきたいところです。
明かり・情報・水の備え
暖房以外で、冬の停電に必要になるものを挙げておきます。
- 懐中電灯とランタン(ろうそくは、暖房器具のそばでは使わない)
- モバイルバッテリー。車のシガーソケットから充電できるケーブルもあると安心です
- 乾電池式のラジオ。停電中はスマホの電池を温存したい場面が出てきます
- 飲み水と生活用水。停電と断水が同時に起きることもあります
- 加熱しなくても食べられるもの
また、雪は溶かせば生活用水になります。 トイレを流す程度なら十分に使えるので、断水したときは覚えておいてください。
また、停電が長引きそうなときは水道の水抜きを。凍結防止ヒーターも電気で動いているので、そのままにしておくと配管が凍ります。
断熱は、停電対策としても効きます
ここからは工務店としての話です。
ここまで挙げてきたのは「暖を取る手段を増やす」という備えでした。もうひとつ、別の方向からの備えがあります。家の温度が下がりにくいようにしておくことです。
暖房が止まったとき、室温がどのくらいの速さで下がるかは、家によってかなり違います。断熱がしっかりしていてすき間の少ない家は、暖房を切ってもゆっくりとしか冷えません。断熱が弱くすき間の多い家は、短時間で外気温に近づいていきます。
同じ停電でも、片方は上着を着てしのげる夜になり、もう片方はそうならない。この差は、暖房器具を増やしても埋まりません。家づくりのタイミングで決まっているんです。私たちが「見えない部分にこそお金をかけます」と申し上げているのは、こういう場面で効いてくるからです。

これから建てる方、リフォームを考えている方へ
新築やリフォームを検討中でしたら、「停電したときにこの家はどうなるか」も少しだけ考えてみてください。検討できることはいくつかあります。
- 断熱と気密をどこまで高めるか(費用対効果でいえば、ここがいちばん効きます)
- 電気に頼る設備と、頼らない設備のバランス
- 太陽光や蓄電池を入れるかどうか
全部やる必要はありません。ご予算の中でどこから手をつけると安心が増えるか、そこをご一緒に考えるのが私たちの仕事です。
雪が降る前に、できることから
1977年の創業以来、南陽市と置賜でこの地域の冬を見てきました。雪国の備えは、雪が降る前にしかできません。まだ暑いこの時期に停電の話をしたのは、そのためです。
「うちの家、停電したらどのくらい寒くなるんだろう」「石油ストーブ、まだ使えるだろうか」「窓だけでも先に手を入れたほうがいいのか」。「これって相談していいことなのかな?」と迷うようなことでも、どうぞ遠慮なくお声がけください。
見に伺って「これなら大丈夫ですよ」とお伝えして終わることもよくあります。それで構いません。今年の冬を安心して迎えていただければと思っています。
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