冬のはじまりに考えたい、断熱の家づくり〜今からできる断熱対策〜

こんにちは、廣谷建設の広報担当です。
朝晩の冷え込みが感じられる季節になりましたね。寒さが厳しくなる山形では、冬を快適に過ごすための「断熱性能」が大切になります。
暖房を入れても部屋がなかなか温まらない、結露がひどい、そんなお悩みを感じる方も多いのではないでしょうか。
「断熱」と聞くと、家の中を暖かくするための工夫という印象が強いですが、光熱費の節約、健康の維持、住宅の耐久性にも関係している大切な要素です。今回は、冬の始まりにあらためて見直したい「断熱」の基本を、新築・リフォームの両面からお伝えします。
断熱の基本をおさらい〜家の「快適さ」は見えない部分で決まる〜
冬の寒さを防ぐために欠かせない「断熱」。その役割は、室内の暖かい空気を外に逃がさないことにあります。実は、住宅の熱の出入りのうち約6〜7割が「窓や玄関などの開口部」から起こっているといわれています。いくら暖房を強くしても、家自体が熱を保てなければ効率は上がらず、光熱費ばかりがかさんでしまうのです。
断熱がしっかりしている家では、部屋ごとの温度差が少なく、体にやさしい温熱環境が保たれます。ヒートショックのような急激な温度差による健康リスクも減らせるほか、結露の発生を防ぎ、カビやダニを抑制する効果も。つまり断熱とは、「快適な温度」と「健康的な空気」を保つ仕組みなのです。
新築住宅は、断熱等級4が義務化。断熱等級5以上が基本に。
2025年にはすべての新築住宅で「断熱等級4」が義務化され、2030年にはその上位にあたる等級5(ZEH水準)が求められる時代がやってきます。
断熱等級とは、住宅の外皮性能、つまり壁や屋根、床、窓などからどれだけ熱が逃げにくいかを数値で表したもの。数字が上がるほど、冬は暖かく夏は涼しい、エネルギー効率の高い家ということになります。
等級4は2013年の基準等級で、等級5は2022年に新設された比較的新しい基準で、さらにその上には等級6・7も存在します。等級6は等級4より30%、等級7では40%ものエネルギー削減を実現する高性能住宅です。近年の住宅では、単に「寒くない家」を超えて、「省エネで健康的に暮らせる家」が当たり前の指標となりつつあります。
廣谷建設では、こうした最新基準をふまえ、山形の厳しい冬にも対応できる高気密・高断熱構造を標準仕様として採用しています。また、南面の窓から太陽の熱を積極的に取り込み、北面では遮熱型ガラスで外気を遮断するなど、方位ごとの温熱環境も細やかに設計しています。
リフォームでは、内窓やリノベ時の断熱リフォームを
「冬になると家が底冷えする」「窓まわりの結露が気になる」「暖房を入れてもなかなか温まらない」
そんなお悩みは、実は家の断熱性能が原因かもしれません。古い住宅では、今の基準から見ると断熱等級が低いケースが多く、特に窓や玄関まわりからの熱損失が大きくなっています。そこで注目されているのが、暮らしの質を上げるための「断熱リフォーム」です。
まず取り入れやすいのが、内窓(二重窓)の設置。既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付けるだけで、空気層が生まれ、外気温の影響をぐっと減らせます。工期は1日ほどで終わることも多く、費用も比較的手頃。窓を開け閉めする手間が少し増えるデメリットはありますが、暖房効率アップ・結露防止・防音効果など、体感できる効果は大きいです。
また、玄関ドアの交換も有効な方法の一つ。断熱性の高い玄関ドアに変えることで、家の顔の印象が一新されるだけでなく、冷気の侵入を防ぎ、廊下やリビングの温度差も和らぎます。こちらも壁を壊さない「カバー工法」で行えるため、数日で完了するケースがほとんどです。
そして、より抜本的に断熱性能を高めたい場合は、大規模リフォームやリノベーションのタイミングで壁や床の断熱材を見直すのが現実的です。断熱材の入れ替えは構造に関わる工事のため、外壁や内装を一新するリノベーションと同時に行うのが効率的。内装を美しく仕上げるだけでなく、家そのものの性能を底上げできる絶好の機会といえます。
これからの「快適な家」は、目に見えない性能で決まる
家の断熱性能は、見た目には分かりにくい見えない性能です。しかし、その違いは日々の暮らしの心地よさ、健康、そして家計にも大きく影響します。冬は足元からじんわりと暖かく、夏はエアコンに頼りすぎずに過ごせる。そんな住まいは、断熱性能の高さが支えています。
また、断熱性が高い家は冷暖房効率が良く、光熱費を抑えられるだけでなく、結露やカビの発生を防ぎ、家そのものの寿命を延ばすことにもつながります。暮らしの快適さを追求することは、同時に“家を長持ちさせる”ことにもなるのです。
廣谷建設では、こうした「長く快適に暮らせる家づくり」を大切にしています。新築では最新の断熱基準に沿った設計を、リフォームでは住まいの状態に合わせた最適な改善提案を行い、コストも考えた上で山形の気候に寄り添った断熱設計で、一年を通して快適な空間を実現します。
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